現在、社会問題になってしまったマスク不足。
予防には向かないということが知れ渡るようになってきたが、いまいちど手元にわずかに残る、激安お徳用中国製不織布マスクについて調べてみました。
マスクは紙製ではない。プラスチックでできていた!
手元のマスクの『素材』の項目をまずは見てみることに。
・本体、フィルター:ポリプロピレン
・耳ひも:ポリウレタン、ポリエステル
・ノーズフィッター:ポリエチレン
ポリポリポリ!!!!
なんと、紙はいっさい含まれていなかった!
私はてっきり紙でできていると思っていたのでした。
(それぞれの材質名にWikiへのリンクを貼っておきます)
そもそも『不織布』をよくわかっていなかったのです。
不織布とは・・・
読んで字のごとく「織らない布状のもの」をいいます。普通布状のものは、織ったり編んだりしてつくります。これに対し不織布は、繊維を一定方向またはランダムに集積して接着樹脂で化学的に結合させたり、機械的に絡ませたり、圧力をかけた水流で絡ませたり、熱融着繊維で結合させてつくります。
読んで字のごとく!!
なのに、読んでるだけで意味を気にしたことがなかった・・・。「織らない布」だったなんて!
お徳用中国製不織布マスクでウイルスの侵入は防げる!?
さて、手元にあるマスクのパッケージに目を戻します。
表の目立つところに書かれているのは
・PFE、BFE、VFE 99%カットフィルター採用
・花粉、PM2.5、ウイルス飛沫、ハウスダスト
前半部分のアルファベットは『遮断率試験』のことみたい。となると「PFE、BFE、VFE 99%カットフィルター採用」というのは日本語としてハテナだが、それぞれの試験におけるウイルスのサイズはカットするよ、とパッケージに書いているのだろう。
中外工機株式会社ホームページより引用
ここにきてまさかの、手元の1枚数円のマスクはウイルスさえも通さないフィルターが使用されていることがわかったのです!これにはびっくり。
しかし、ちまたでは「マスクではウイルスは防げないので、落ち着いて購入行動してください」と言われている。なぜだ?
顔とマスクの間に隙間がある以上、フィルターが優秀でもウイルスを遮断することは難しい
2009年『国民生活センター』が「ウイルス対策をうたったマスクについて、マスクのフィルター部の性能や着用時にできる顔とマスクの隙間から空気がどの程度漏れるのか等」を調べた資料があったので読んでみました。
ざっくり言うと、ウイルス対策に良い(風)に書いてあっても、顔とマスクの隙間から空気の漏れが生じているので、ウイルス等の微粒子の侵入を完全に防ぐことはできない=マスクでは予防はできない、ということ。
ちなみに、ウイルス対策に良い(風)の表記に関しては「国内におけるマスクに関する規格基準等について」という項目にこう書いてあった。
○国内におけるマスクに関する規格基準等について
ウイルスや花粉といった公衆衛生の目的で使用されるマスクには公的な規格基準はない が、社団法人日本衛生材料工業連合会が「マスクの表示・広告自主基準」を定めている。 これには、容器包装や広告へのフィルター部の捕集効率の数値表示については、根拠とな る試験方法又は試験機関を表示することを前提に表示できるが、その表記は 99%までとし、 根拠なく表示をしてはならないとされている。独立行政法人 国民生活センター
ウイルス対策をうたったマスク -表示はどこまであてになるの?- PDF資料より引用
私の手元にあるマスクには、残念ながら試験方法・試験機関ともに表示はありませんでした。
誤解をまねくマスクの表示は昔からあまり改善していない
PDFの後半に「業界への要望」「行政への要望」という項目があったのですが、この資料が発表されてから10年以上経つのに、マスクの正しい知識・説明の表記・明確な基準作り、はあまり進んでこなかったのかなという感じ。(言われてみれば、99.9%みたいな表記は見なくなった気がするけど)
隙間をなくせば、お徳用マスクも高機能マスクになるかもね
これは、あくまでわたし個人の考察です。
一応手元のマスクにもウイルス99%カットするフィルターが採用されているようなので、ガッチガチに顔とマスクの隙間を医療用テープなどでふさげば、かなり高機能なマスクになるのではないだろうかと。ただし、テープで皮膚は荒れるかもしれないし、相当息苦しくなるかもしれないし、マスクしている間は飲み食いできないので問題も不便も山盛りとなるでしょう・・・。
もし不特定多数が集まる会合に参加せざるを得ない状況(どんな状況だよ)になった場合はチャレンジしてみようかなと、今回お徳用不織布マスクについて調べてみて思いました。
とりあえず、わたしは花粉症なのでお徳用マスクが欲しくてたまりません・・・。残り10枚を切りました(涙)